堀専
Break the silence
ほっとレモン飲むー?(挨拶)

最近色々なソフトドリンクをウォッカで割って飲むのがマイブーム。
以前コメントで頂いたレッドブル割も中々美味!
コーラを筆頭に炭酸系は非常に相性がいいようですねー。

「これならペプシ(あずき)もいけるのでは!」
と思いやりましたがとってもアレでした。
美味しいからといって何でもそうすればいいというわけではないようです。コレハキツイorz




今日は色々とお世話になっているホライズンさんからSSを頂いたので、挿絵つきでお送りします(・ω・)

結城千種 vs 竹内澪 (寿零)

ストーリーの都合上、零さんのお名前が変わっていますがその辺はお話を読んでみてくださいー。

*注意:今回は演出上サムネフィルターを使っておりません。
いつもよりちょっと激しい表現になっているかもしれませんので、やられ絵が耐えられない人は閲覧しないことをお勧めします。


そいでは、大丈夫な方だけ「続きを読む」で本文へどうぞー



この数年、日本マット界に嵐が吹き荒れていた。
首都圏のライバル団体を全て制圧した大型団体が、兼ねてから目標に掲げていた『全国制覇』を本格化した為である。
優秀な人材を多数く揃えるこの大型団体は、短期間で目標を達成するべく『北海道・東北』 『中部・北陸』 『東海・近畿』 『中国・四国・九州』の各方面を担当するチームを編成した。

この壮大な計画の下で各地を文字通り侵略を開始する。
結果、多くの団体が軍門に降る事となり目標の達成は容易かと思われた。
だが、そんな楽観論は脆くも崩れる事になる。
完全制圧間近の『中国・四国・九州』方面で思わぬ障害が生じたのだ。

この方面で最後となる沖縄を本拠地とする団体に、幾度と阻まれたばかりか、別方面から増援として送り込んだエース級レスラーまで、完膚なきまでに叩きのめされ退けられる事態に陥っていた。

この事態を重く見た大型団体の首脳陣は、最大の難所と目されていた『東海・近畿』を制したチームのエースである結城千種の派遣を決定する事になる。

その一ヵ月後・・・・・・場所は沖縄の多目的施設『琉球コンベンションセンター』

試合開始直前、沖縄の団体のエースは、会場を埋め沸き立つ観客を一通り見渡し目を細めていた。
そのエースの名は竹内澪、数年前まで『寿零』と呼ばれていた人物である。

元は寿財閥が所有する近畿最大団体で将来を渇望されていたレスラーであった。
団体のトップである姉の命により徹底的に強化・育成されたが、絶対に勝たなければならない試合で惨敗を喫してしまう。
これが引き金で姉の怒りを買う事になり、団体破門に加え寿家からも除名となる。

闘う事意外に存在価値を見出せない澪は、居場所を失い途方に暮れたが、以前から澪の才能に注目していた現団体からオファーを受け現在に至る。

当初はネガティブな過去が災いし、ファンや同僚から受け入れられるまで幾分と時間を要したが、元来の穏やかな性格と何事にも真摯に取り組む姿勢が、理解されるにつれ、少しづつだがイメージを変えていった。
周囲が変わるのと同じく、澪自身のも変化が生じ始める。

のんびりとした風土の沖縄での生活は馴染み易かったし、良い意味でフランクに接してくる地元の人々は、自ら話しかける事に臆病な澪には有り難かった。
練習についても、以前は徹底した管理の下で与えられた事だけこなし、自らの意志など無に等しかったが、現在は自ら考え答えを出す事を求められ、未だたどたどしさはあるが、コーチや同僚に意見が出来るまでになっていた。

公私に充実した澪が本領を発揮するまで時間を要さず、あっと言う間に団体のエースへと成長し、弱小に過ぎなかった団体を中堅の位置までに押し上げた。
ちょうどその頃から例の大型団体との抗争が始まり、澪の現在の地位を確立するきっかけとなる。
ファイトスタイルは相変わらず打撃を軸とした総合系に近いものだが、過去の『殺戮兵器』なる悪名は消え、ファンから尊敬の念を込めた愛称を貰い受けるまでになった。


           結城千種  VS  竹内澪


レフェリーの合図でゴングが鳴り響くと、両者が各コーナーから弾き出されるようにリング中央に殺到する。

「フッ!シッ、シッ!」

先手を打ったのはリーチに優る澪だった。
射程内に入った千種に対し、右のジャブを2発的確に打ち込む。

だが、千種は怯むどころか、ジャブを受けながらも身を屈めた姿勢で澪へ肉薄しようと試みる。

「ッ・・・クッ!」

掴まれるのを嫌った澪は、すかさず千種の左脚へ斜めから刈りとるようにローキック。

「あッ・・・ぐぅッ・・・!」

鋭いローキックを前に、打たれ強さに定評がある千種も顔を歪め体勢を崩しかける。

「い、いける・・・!」

千種の動きを止めた澪は追撃の掌打を放つ。
が、すぐさま体勢を立て直した千種は仰け反りながらこれを回避する。

「に・・・逃がさない」

ボクサー顔負けの軽やかなステップを踏みながら千種との距離を詰め右フックを放つ。
そして乾いた音と同時に、澪の一撃は千種の顔面を捉えたかに見えた。

「・・・鋭くて気持ちの入った打撃・・・これはまともに喰らいたくないものですね」

だが、その一撃は千種の左手にしっかりと収まっていた。

「う・・・く、くそッ・・・!」

受け止められた焦りから、中途半端な体勢から左フックを放つも同様に受け止められてしまう。

「フフッ、手四つになっちゃいましたね・・・どちらが力があるか比べてみませんか?」

「な・・・なに・・・!?」

千種の自信に満ちた表情に只ならぬ殺気を感じ澪は、この状況から逃れようと力任せに千種を押し倒そうとする。
しかし千種は倒れるどころか大岩の如く動かない。
それどころか徐々に力を増し捻り上げてくる千種の握力の前に、澪の表情が歪み額から脂汗が流れ始める。

「あッ・・・あぅ・・・うおぁ・・・ッ!」

リストロックの激痛から背筋をピンッと伸ばし天を仰ぐように身体を反らす澪。

「体格では負けてますけど、純粋な力は私に分があるみたいですね」

苦痛に喘ぐ澪に千種はフッと笑みを見せる。

「このままでは埒が明かないので行かせて・・・・・・もらいますよッ!」

千種は自ら手四つを振る解くとタックル気味に澪を捕らえた。

「うあ・・・(ま、拙い)」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」

そして素早い仕掛けからノーザンライトスープレックスを炸裂させる。

「あッ・・・がッ!!!」

「もう一発・・・いきますよッ!」

千種は澪を引き起こし背後を奪うと必殺のバックドロップを叩き込む。

「ぐはッ!!・・・うぅ・・・」

スープレックス・プリンセスの異名をもつ千種のバックドロップをまともに受け、澪の身体は二つに折れ曲がった。
千種はすかさず体固めに移行するが、澪はカウント2で返し転がるように後方に逃れ、ロープに身体を預けるように起き上がる。

「くッ・・・(つ、強い・・・)」

打撃から試合のリズムを掴む澪は、尽く打撃を封じられた事で焦りが表情に表れ始める。

「予想通り・・・(得手する武器を封じる事で、彼女のリズムは崩れていく)」

澪の焦りを感じ取っていた千種は、自らの試合運びに自信を深める。

「時間を掛ける気はありません一気に終わら・・・・・・・っと!?」

千種が動き出したのを見計らったかのように、会場のあちらこちらから澪へのコールが一斉に始まった。

「・・・このコールは・・・」

気を削がれ一瞬立ち止まる千種。
勝利を信じるファンは一心不乱に澪の愛称をコールし、劣勢となったエースを後押しする。

「確かに・・・今の貴女に相応しい呼び名ですね」

気を取り直し澪を見据える千種。

「ち、違う・・・私は・・・そ、そんな存在じゃない・・・ただ・・・私には此処しか・・・此処しかないんだ・・・!」

澪は千種の言葉に過剰に反応し、珍しく感情を露にする。

「・・・貴女の過去は少しは判っているつもりですが・・・私も団体を代表するエースとして勝負を譲るわけにはいかないんですよ!」

言葉を終える前に澪へ突進する千種に対し、ファイティングポーズをとり迎え撃つ澪。

試合開始と同じく先に仕掛けたのは澪だった。
不利な接近戦は避けようと徹底したローキックで活路を見出そうとする。
しかしダメージにより威力が弱まったローキックではほぼ無傷の千種を止めるには至らず目と鼻の先まで迫られる。

「これで終りにしま―――なッ!?」

千種が掴みかかろうとした正にその時、澪のサイレントナックルがカウンター気味に放たれ、リング上に鈍い衝撃音が鳴り響く。

「ぐッ・・・あ・・・」

反射的に腕のみでガードをし直撃は免れたものの、ガード越しからの衝撃で軽い脳震盪を起こす千種。

「いく・・・ぞ!」

チャンスに沸き立つファンの声援を背に受け澪は反攻に転じる。

素早く千種の懐に飛び込むやいなや、渾身のボディブローを千種の柔らかな腹部へ突き刺す。

「んッ・・・ぐッ・・・!!!」

込み上げるものを堪え、前屈みとなった千種を抱え上げ風車式バックブリーカーを豪快に叩き込む。

「あ゛ッ・・・がぁッ!!!」

続けて膝上でグッタリと仰向けになった千種の腹部へ、澪の肘打ちが突き刺さる。

「う゛ッ・・・う゛ぇぇぇぇッ!!!」

澪の膝上で激しくバウンドしマットに投げ出された千種は腹を抑えてのた打ち回る。

「ま、まだ・・・いくよ」

千種を強引に引き起こし組み付くと、またも腹部狙いの膝蹴りを連発。

「お゛ッ・・・!あ゛ッ・・・!げぅッ・・・!あぐッ・・・!」

膝蹴りが決まる度に、千種の身体が呻き声と共に浮かび上がる。

「決める・・・!」

澪は終止符を打つべく千種の顎先に向け膝を放つ。

「・・・くぅッ!!」

溜めた分だけ間が開き大振りとなった一瞬の隙を千種は見逃さず、絶妙のタイミングで膝蹴りを回避し、自らの腕を澪の膝に巻きつける。

「ハァ・・・ハァ・・・随分と好き勝手に・・・やってくれましたね!」

澪の脚を捕らえる事に成功した千種は、澪を片足立ちの状態にさせると瞬く間にフィッシャマンスープレックスの体勢に入った。

「うッらあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」

勇ましい掛け声と共に澪の身体が高々と浮き上がる。
そして最高到達点まで抱え上げると一瞬動きを止め、そのまま垂直に落下させフィッシャーマンスープレックスホールドを炸裂させる。

スープレックス・プリンセス

「ぎッ!!・・・ぐぅ・・・ッ!」

痛恨の一撃を受け、澪の首と身体がエグい角度に折れ曲がる。

「ん・・・くッ!!」

千種は体格に優る澪をホールドする為に、いつもより両脚を大きく開き、爪先をピンッと上げ、美と剛を兼ね備えたブリッジをつくり上げる。
そしてスリーカウントが始まり誰もが澪の敗北を確信した。

だが、技を決めている千種は焦りの色を隠せないでいた。
未だ強く反発してくる力を感じていたからだ。

「うぅ・・・おぁぁぁッ!!!」

澪が発したとは思えない叫び声とともに身体を強引に捻らせ、ギリギリのところでこの大技から脱出し、フラつきながらも立ち上がり、ファイティングポーズをとる。

「ハァ・・・ハァ・・・ハハ、なんてタフな・・・」

先ほどのダメージから100%の力でないものの、伝家宝刀とも言える技を返され思わず苦笑いする千種。

「貴女も・・・ハァ・・・ハァ・・・でも、次で・・・」

「・・・そうですね・・・ハァ・・・ハァ・・・決着を・・・着けましょう」

互いに限界を感じていた両者は、次の決定打が試合の勝敗の帰趨があると認識していた。

そして僅かな間をおいた後、目と目が合うと同時に千種が動いた。

敢えて自らの身を澪の間合いに曝すことで、サイレントナックル―――隙の生まれる大技を放たせる―――
危険な賭けではあるが判っていれば避けられない技ではないし、成功すれば隙だらけとなった澪に決定的な一撃を見舞う事ができる。

意を決した千種は、天国か地獄かの境界線へ猛進する。
澪に迫れば迫るほど打撃に威力が強まる・・・・・・それでも千種は止まらない。
千種の圧力に圧され澪が著しく退いた刹那―――

「・・・!!!(来る!!)」

千種の読み通り、澪がサイレントナックルの体勢へ。

「・・・フッ・・・」

「・・・え・・・?」

一瞬であるが、千種は澪が微笑んだかに見えた。

その直後、寸のところでサイレントナックルがピタリと止まり、代わりに狙い済ましたミドルキックが千種の脇腹に放たれた。

「かはッ・・・!!・・・な・・・に!?」

虚を突かれ、まともにミドルキックを受けてしまった千種の身体はくの字に折れ腰砕けとなる。
サイレントナックルはあくまで千種の防御意識を限定させる為のフェイントであり、本来の目的は別にあったのだ。

「お、終りだ・・・!」

次の瞬間、千種は凍りつくような殺気を背筋に感じた。

「!?・・・しまッ・・・」

千種は澪の狙いに漸く気付いたが、時既に遅かった。

背後から覆い被さるように千種を捕えた澪は、すぐさま腰を落としスープレックスの体勢に入る。
千種も投げられまいと抵抗を試みるが、両腕を封じられた状態での抵抗は無に等しかった。

「此処は・・・私の・・・場所だぁぁぁぁッ!!!」

「いッ・・・やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

雄叫びと悲鳴が交錯するなか、全てを込めて千種をぶっこ抜く澪。

ダルマ式ジャーマン

「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・ぎゃふぅッ!!!!!」

凄まじい勢いで千種の頭部がマットに突き刺さると、異様な効果音を含みながらマットに衝撃が走る。
高速・高角度のスープレックスを豪快に喰らった千種は、首を先ほどの澪以上に屈折させ、大開脚を曝した状態で意識を手放した。

やがて振動が収まると、そこには千種に劣らない見事な人間橋が完成していた。
だが、それ以上に驚愕だったのが、千種の頭部がマットに接した箇所にあった。
まるでその場所にだけクッションが置かれているのではないかと錯覚してしまうほど、千種の頭部がマットに喰い込んでいたのだ。

澪がホールドを解いたあとも、千種は屈辱的な姿を維持したままピクリとも動かない。
まるで侵略者への見せしめでもあるかのように、その姿を曝し続けた。

「はぁ・・・はぁ・・・勝・・・った・・・」

澪は3カウントを奪ったのを確認すると、その場で大の字になった。

劇的かつ衝撃的な勝利に、一瞬水を打ったように静まり返っていた観客席から怒号にも似た歓声が沸き起こる。
そして誰からともなく、澪が劣勢となった時に放たれたコールが始まった。

彼らは『シーサー』と叫んでいた。
如何なる外敵が現れようと返り討ちにする澪の姿に、何時しか彼らは古からの守護神に澪を重ねていたのだ。

だが、当の本人はそんな存在に値するなど微塵も思ってはいないが、一つだけシーサーとの共通点を感じていた。



シーサーの役目は『権威の象徴』『魔除けの神』そして『家の守り神』・・・・・・澪にとって、この場所は『家』 に他ならないのだから。




いつもより激しい感じに仕上がった…ハズ!
毎回思いますが、文と絵が揃うと強いですね。ヤッパリ(・ω・)

ホライズンさんありがとうございましたー。


あとコメントやらメールフォームやらに文字認証をつけました。最近スパムが多くて(つД`)
      
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